ピンクダーク
虹村 凌
散歩しようよ夕暮れの街を
改札を出たら
何時もとは逆の
左の商店街へ
教会の前を通って
遊具の無い公園に着いたら
名前も知らない煙草に火をつけよう
ピンクダークの空が
ねぇ
あなたの髪の匂いが忘れられなくて
ついつい不仕合せなフリをしてしまうよ
いつかミルク色の夢から覚めて
泣いて泣いて涙が止まったら
また笑顔を見せて欲しいんさ
美味しいコーヒーも
チーズケーキもあるよ
ピンクダークの空が見える
眠くなったらベッドでお休み
僕は乾いたバスタブで眠るから
もうどうなってもいいなんて言わないで
冷めた目つきで慣れた手つきで
どっか行かないで
ピンクダークの空が見える遠くに
空が明るくなり始めても眠らないのは
煙草の煙が目にしみるからじゃない
悲しいのがあまり好きじゃないから
気のふれたフリを続けるよ
別に大した事じゃないだろ
ねぇ
でも少し変かな?