ピンクダーク
虹村 凌

散歩しようよ夕暮れの街を
改札を出たら
何時もとは逆の
左の商店街へ
教会の前を通って
遊具の無い公園に着いたら
名前も知らない煙草に火をつけよう

ピンクダークの空が

ねぇ
あなたの髪の匂いが忘れられなくて
ついつい不仕合せなフリをしてしまうよ
いつかミルク色の夢から覚めて
泣いて泣いて涙が止まったら
また笑顔を見せて欲しいんさ
美味しいコーヒーも
チーズケーキもあるよ

ピンクダークの空が見える

眠くなったらベッドでお休み
僕は乾いたバスタブで眠るから
もうどうなってもいいなんて言わないで
冷めた目つきで慣れた手つきで
どっか行かないで

ピンクダークの空が見える遠くに

空が明るくなり始めても眠らないのは
煙草の煙が目にしみるからじゃない
悲しいのがあまり好きじゃないから
気のふれたフリを続けるよ
別に大した事じゃないだろ
ねぇ
でも少し変かな?


自由詩 ピンクダーク Copyright 虹村 凌 2007-10-05 15:23:59
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