うそつき、
AKiHiCo

僕らしく生きてきたんだ
結果として周りに誰も何もなくなったって
これが僕が決めて選んで遣った事

蒼穹はいつも深く深く
ため息を吸い上げてくれそうな気がして
疲れた時はよく見上げたものさ
僕なんてちっぽけな生き物なんだって
そんな奴が悩んでる事なんてもっと小さい
言い聞かせて頷かせて
前へと歩いてきたはずなんだ

夢を追って辿り着きたくて
憧れていた世界はこんなに寂れていたの、
遠くから見ていた瞬間は
あんなに輝いていたと言うのに

僕らしく生きてきたんだ
望む世界へと歩いて行こうと必死で
夢をこの手にしたら案外つまらなくて
手にしなきゃよかったって後悔して
そっと箱に再びしまう
見なかった事になど出来やしない

人生に間違いも正解もないはずだけど
どうして達成感がないんだろう
気付けば友達も恋人も誰もいない
大切にしてきたシィルも捨ててしまった

これが僕の望んだ世界、
そんなはずじゃ、

僕らしくって何だろう
僕って何だろう

僕が正しいと信じてきたものが
あっさり否定され崩れて消えてゆく
確かに握っていたはずの手も
砂のように指の間からさらさと

誰もいない何もない
ここには僕しかいない
見上げれば今日も蒼穹は優しくて

秋の風が頬を掠める
これからどうしようか
何もしたくない逃げ出したい
行く場所がないよ
誰か僕を僕を助けて


自由詩 うそつき、 Copyright AKiHiCo 2007-09-15 14:32:42
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