おっぱい
れつら


ぼくはおんなのこ
夜中にまちがい電話して
あわてて言い訳して切った
気がついたら朝
半分くらいはかなしい
もう半分はあわてておぼえてない
ぼくはおんなのこ
ほんとうは誰が好きか知ってる

歩きかけた通学路も
振り返ろうとおもえばいつだって
帰ってきてもいいんだよって
言われてるから帰れない
ぼくはどこまで歩いていけばいいんだろ
このおっぱいがしぼんで
なみだみたくぶらさがる未来まで

ぼくはおんなのこ
誰でもいいから抱かれたい
なんていう誰かを責めらんない
いつのまにか秋
散らかったままの部屋でも
生きていけちゃうって知ってる
ぼくはおんなのこ
それだってそのうち捨てちゃう
部屋を片付けるみたいに
夜を切り取ってねむる
綿みたいにねむる


ああ 生命線長すぎ
血のあとみたい
いつのまにかあなたのこと考えてる
そういうの否定したい
否定する
否定した
ぼくはおんなのこ
ほんとうは誰が好きか知ってる
どうしょうもないってのも知ってる


自由詩 おっぱい Copyright れつら 2007-08-22 05:40:36
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