夕立
蒼木りん

夕立が来る


渦巻いて 

吐きそうな色の雲に稲妻が光る

津波のような口の中に向い

雷雨に呑み込まれる


限りなく罪

野良猫上がりの

私の肌を撫でるのは何故

危険を冒してまで

ここに来たのは

ひとつの痞え


あの扉の向こうから

悪魔が来る

隠れなくちゃ 殺される

罰は妄想

打ち消す言葉がなければ

恐怖に負ける


如何かしている


紙一重が

風に靡くのが見える


如何かしている





自由詩 夕立 Copyright 蒼木りん 2004-05-25 01:18:06
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