生殖
本木はじめ

結合した雪の結晶体が
春に降ることがないように
満ちることの重大さが
人生の背後に潜むのだ

荒れ狂う恋の嵐とは
また別のところでの
生殖
ことばはなく 有無はなく

未天地での選択の末の結晶体が
地平の彼方から歩いてくる


自由詩 生殖 Copyright 本木はじめ 2004-05-24 01:51:31
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