夜中
唐草フウ

(おしえて
 
そっとめをとじるだけでは
 くらやみのうまれるまえになってしまうから

 もうすこし おかおのみえるばしょで
 やさしく すいこんでほしい

 こどもだとおもっても
 おとなだとおもっても
 つまりはにんげん
 きづいてる きづいてる


 はりさけそうなみず を
 どこにしまえばいいの


 かぎのありかは
 おとなしか知ってはだめです

 こねこをそっと
 もちあげるように
 わたしは だけない




(あいされている

手鏡が すべり落ちた
知らなかった、というより
そんなふりをして
口をぎゅっと噛みしめて揺れてた

夜中に泣く癖が幼少よりもずっと後になって出た
今よりもっと臆病で
不安なことは
明日ひとりで生きている、夢

泣きつくたび 豆球の橙 滲んで

どこにもたどらなくていい
手をつないだ
静かに 静かに

願っても見ない夜に
秘密をうちあけてしまった夜に


テカガミユレテワレタ




未詩・独白 夜中 Copyright 唐草フウ 2007-08-05 20:20:52
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