『即興 In Motion 0521』
川村 透

■川村 透 [22:35:20]

Spoken Words
恋もポップに見えて来た。ジャジィでダルなWord
やわらかく気のふれたこの世界
風がひかりに変わるまで。
片手に知識をかかえていた。ひとりぼっちで暮らしていた
かえで嬢の会話を盛り上げるコーラスとリーディング。景気よくうたおう。
アーモンド。ル、モンドの瞳。
おれの父は野生の薔薇。燃え盛るとうもろこし色の欲望。
おれの形をかえてくれ。太陽の歓喜をたたきつづけよう。
心臓抜きキルヒホッフ羽根Cocoにある夜明けの薔薇。
おやすみなさい。キッスギッズ、傷音。

In Motion おれは遠く西側のどこかでビルの崩れ落ちる音を聞いた
酒に涙の塩。恋するソルティドッグ。スピッツのように
かわいらしく甲高く夜に鳴くばかり。恋せよ乙女、ベッドが待っている
さりげないものの中にこそ凄みがビブラートしているんだ。
お湯の沸騰する音が君の名を呼ぶ。スピッツはやわらかくつよい。
強度のあるうただ。

おろかさは眠りの中でカフエラッテ
Haiku、になった。魚の祭り。
レンズ越しにナポレオンフィシュと泳ぐ恋人たち
マグドゥガル。ガダルカナル。
ハイハット。電子の虎。
ゆえに彼女は鳥。ゆえに彼女は月、この惑星の
かたすみで月の椅子に座る。奇子。キジムナー。サンディエゴ。
サンプリング。プディング。インドア。ルシア、アベマ・リーア

■六崎杏介 [23:11:28]

日曜のエゴ、エイメン。

■川村 透 [23:11:50]

くだらないしきたり。まなざしの精神。きれぎれの。いずれ惑い、
でも気にしない。すてられ。音の誘惑。世界は美しい

■川村 透 [23:13:09]

すきまつきまとい。月をまとう。惑いの日々、
とまどいのマドラー植物よ波と鼓動にオムレツとベルネーズソース

■六崎杏介 [23:13:45]

オルゴールの音慈が溶けた時は一等美しい無産んで

■川村 透 [23:14:20]

そして踊る。月は無慈悲な僕たちの母ならば前触れもなく訪れる
びろうどにつつまれて生まれてくる君と行こう。

■川村 透 [23:15:17]

オルゴール。クリンゴンのオレンジジュース。
音叉よ僕のほくろに解けて

■六崎杏介 [23:16:10]

以降、アーの発音に不自由しない

■川村 透 [23:16:52]

夜は黒く大きくなる柱時計に棲むやぎの仔よ刻む音。
アー。自由は自由からもっと自由だ。行こう

■川村 透 [23:17:12]

はみだしている。はみだしている。

■川村 透 [23:17:45]

放課後の月、自由は、やさしいじゃないか。

■六崎杏介 [23:17:50]

一幸にまみれてはみだした

■川村 透 [23:18:57]

一、はいつ、幸い。はみだした電気ブラン。
グルーブするかわいい犬について話す。

■川村 透 [23:19:19]

夜は君からはみだしている。

■六崎杏介 [23:20:09]

語は放された、街灯に集まる。

■川村 透 [23:20:58]

僕たちは夜に不自由しない彼女は不幸に不自由しない
君は恋に不自由しない放たれた蛾。死に不自由しない
真夜中の蝶たち

■川村 透 [23:22:00]

おれはおれたちの時代にしがみついた死に不自由しない。
人工的な詩に陶酔していた夜はワインのように腐ってゆく。

■六崎杏介 [23:22:36]

それは河になった

■川村 透 [23:22:49]

腐った意志は持続しながらビート、船乗りたちの声がきこえる。

■六崎杏介 [23:23:33]

賛淫美歌。

■川村 透 [23:24:09]

欲望をかなでる反戦。君らは月の姉妹だ。
熱く湿った毛布にくるまりながら砂の器を噛み砕く美しい歌

■六崎杏介 [23:24:58]

灯油で湿った毛布であるから

■川村 透 [23:24:59]

慈悲と均等の国の鷹の叫びおまえはペリカン。
広々としたインディアンブルー

■六崎杏介 [23:26:09]

傍観する酔漢

■川村 透 [23:26:41]

虚飾の国に夜は沈むヨロコビは降り積もる灰色の脳髄。サキソフォン。
メディカルビー。傍観する君たちは時代にしがみついたハンマーだ

■六崎杏介 [23:27:45]

半間をいつもあけたがる

■川村 透 [23:28:21]

ハンコック。ハンモックに揺られながら幻視する豚のまどろみ、
夜は深夜よりも自由だ。自由は自由よりも不自由だ半分も自由になっていない
いらだち、あけてくれ扉を

■六崎杏介 [23:29:26]

扉は囮出すソシラ

■川村 透 [23:30:35]

踊る言葉、言葉は寝返りを美しく打つ。映し出す夜。
月はレモンのまま涙のソーダ。囮はWanna be。そしられてもかまわない。
どこへ行こう。

■六崎杏介 [23:31:28]

マジック賞を取りに

■川村 透 [23:32:35]

天国が君を見つめている。ポップに。深夜はコーク。ペプシマン。
蒼いマジックでレモンをぬりつぶせ。
くしゃくしゃのベッドに果汁を垂らせ。ビート。
裸になれ純金属の虎よ

■六崎杏介 [23:33:34]

メッキ天使はときめく凸起

■川村 透 [23:34:29]

ダイヤモンドダスト。色あせてもくもりぞら。
シンナーの唾液。トリクロロエチレン。イリジウム。ウラン。
コバルトの写真メッキされた翼は励起する神のコイルよ

■六崎杏介 [23:35:28]

請いるは流子音

■川村 透 [23:36:06]

リスカ。レスカ。キスカ。デスカ?シンジ、マスカ?
イトスギのサキに曲がれ展翅版盛り上がる昆虫音流れよ

■六崎杏介 [23:37:20]

椅子から四脚の虫が生まれ

■川村 透 [23:37:59]

少しずつCool Down 帰らなくちゃと君は言う。
もう夜にまばたいて眠り姫がまぶたに砂をふりかける黄金の死よ座ってくれないか。
もう生まれたばかりじゃないか

■川村 透 [23:39:36]

嵐の後のあおぞら。ダイヤモンドは涙をくだく。樹木の秋、
夏は夜へともぐりこむ少年のように。おねむり、かえで

■六崎杏介 [23:39:44]

オルゴンドラの王の錠剤

■川村 透 [23:41:14]

おやすみ。ゴルゴダの丘に王の棺。アスピリン片手のジエットマシン。ハルシオン。
春にかえるはじまりへはじまりの季節へ

■六崎杏介 [23:42:08]

GoodNight

■川村 透 [23:42:46]

丸いベッドの真ん中に木が生える女は弓を引いていた。
真実の香り、落葉の恋。愛は落ちてゆく朝に変わるまで夜にかわるまで
GOOD Nightかえで

■川村 透 [23:43:05]

GOOD NIGHT
THe END

言葉だって酒の一種だ。






------------------------------------------------------------------
【thanks to】
佐野元春In Motion 2001
2004/05/21 会議室B にて。即興セッション。元マネ、をきどって。


未詩・独白 『即興 In Motion 0521』 Copyright 川村 透 2004-05-23 00:11:17
notebook Home 戻る  過去 未来