行動的な詩
狩心

この言葉達がこの作品自体を破壊する
私が私の奴隷になってはならない
この言葉達がこの作品から自立するが為に
自らが言葉である事を放棄する
自らの存在意義を放棄した先に
真の自由が待ち受けているが
そこは安息の地ではない
地獄と呼ぶに相応しい叫びと断片の歴史だ
前のものを思い出す事はできず
真空の中で呼吸する
心臓は酸素を失いはち切れる
そして死を確認する
死ぬ事を何度も確認し
永遠の循環を手に入れる
そこに心はなく行動のみが存在する
言葉達が作者に書く事を止めさせ
誰も知らない沈黙の地へと赴く
作者はその場に倒れ
もうそこには言葉達の足跡も見つからない
作者は孤独の中で死に
言葉であったもの達が世界と一つになる
そしてそのもの達が次の作者の元へ辿り着き
次の殺しを始める


自由詩 行動的な詩 Copyright 狩心 2007-07-31 01:23:32
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