アパートの窓と冬の空
ナッキ



その日は 嵐が近くて
アパートの窓がふるえていた

君との時間重ねるたび
君の態度も変わっていった
まるで他人のことのように
悲しい過去を語る君のふるえる肩
思わず押さえた

雨音 気づいた時には
アパートの窓はくもっていた

いままで見つからなかった
いつも隣にいたからかな
それでも待っていたかった
いつかわかると思ってた

雷鳴 少しの静寂
アパートの窓が光っていた

今、痛いほどにわかった
あの時の沈黙
臆病な僕の影はいつも僕の後ろに
少しの勇気と
冬の夜の僕の決心

嵐は すべてを流して
アパートの窓は開いていた

見上げれば落ちかけた月


自由詩 アパートの窓と冬の空 Copyright ナッキ 2004-05-22 13:40:51
notebook Home 戻る