46P 「短歌2」より
むさこ


夜を覚めて雨音に肌の潤えり
冬の旱に満ちて心良し

霜などは年中知らぬと紀州路は
オランダ豌豆 冬花盛り

サルビヤの花立ち枯れて残る紅
紀州路を行く旅の実感

それぞれに旗を揚げて初春の
港にもやふ漁舟の華やぎ

夕暮れし宿の窓より森の上
カラスの群れは かなしみに似つ


短歌 46P 「短歌2」より Copyright むさこ 2007-07-27 22:18:11
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