44P 「短歌2」より 〜北山杉 etc
むさこ

ブルドーザー河川工事に爪上げて
アワダチ草を踏みしだきゆく

谷わたる霧のさざ波見て過ぐる
炎ゆるが程の紅葉なかりし

皮はがれ磨がかれし肌のつややかさ
杉の匂いの立ちこむる里

杉の木に吸はるる如く近よりて
触れば冷たき肌に戸惑ふ

並べらる杉の木肌に触れてみつ
尊きものをみる心地して


短歌 44P 「短歌2」より 〜北山杉 etc Copyright むさこ 2007-07-26 21:39:02
notebook Home 戻る