35P 「短歌2」より
むさこ



石なげて しばししてより音のする
ダムの高さに心おののく

静かなる師走のダムに労務者の
網引ける声 四方にこだます

つぶらなる茨の赤き実の陰に
するどきトゲが短陽に透く

寒椿一輪咲きて 初春の思ひ豊けく
雨となる午後

雪積みし車の屋根より虹色の
雫落として日差し明るし


短歌 35P 「短歌2」より Copyright むさこ 2007-07-16 18:27:50
notebook Home 戻る