恋愛
小宮





1.




目を離せなかった

首から肩にかけての線とか

ちょっと開きかけた口が

次に発する言葉とか


突然


こっちを向いたときの


透明な眼差しとか






2.




伝えたいことがある

君は

こんなにも愛されている


それが私で

申し訳ないけれど







3.




あたしだったら

いつだって傍に居てあげる

君が望むなら

あたしの「最高」を

ずっと見せていよう

想う気持ちなら

誰にも負けない

あたしにあるのは

その位だもの







4.




結婚と聞いて

恋人と聞いて

恋愛と聞いて

思い浮かぶのはいつも




あたしの到達点が

君でありますように













5.



自惚れてた

自分は優しいなんて

心だけは

あったかいなんて


余裕のあるときにしか

現れない優しさなのに


自分を捨てて

全てをささげて

それでも笑っていられる様な

強い心はどこにも無くて








6.




この消極さが

女の子らしさとして映ってるなら

すぐにでも殴ってほしい

ぽろぽろと涙を零したりせず

大きな声で怒鳴りだすだろう

幻滅は早めに

別れはきっぱりと

本当の姿を

愛して欲しい












7.




時を経て純粋を手に入れる

それは無理なこと

忘れることは出来ても

知らないことには出来ない

絶対に









8.





背中に向かって

言葉を吐いた

汚くて醜い

手探りの言葉だけど

あたしは確信していた

君を深くえぐること

あたしが必死で

探し当てた言葉だから

とにかく

傷付けたくて








9.




何故 輝きは

私に付いて来てくれないんだろう

何故 私は

輝きを求めるんだろう

何故 大好きなものは

いつか離れていくんだろう








10.




軽く浮かべた笑み

どんなに美しくて

どんなに暖かくても

思い出は消えてしまう

思い出す時間は

現実を引き離して

戻れる隙間を奪ってゆく











11.





たとえ忘れても

あの感情は嘘じゃない

口ずさむたびに勇気をくれた

君の名前

君が居てくれるだけで

私は生きていけたんだから










12.




同じ星に生まれた

奇蹟を想う


ありがとう

ありがとう

そこにいてくれて



出会ったことも

話せたことも

失う苦しみも

すべてが奇蹟で成り立っている



ありがとう

ありがとう

君が居なければ

味わうことの無かった

知ることも無かった

苦しみも

切なさも

すべて愛してしまおう






自由詩 恋愛 Copyright 小宮 2004-05-16 16:13:26
notebook Home 戻る  過去 未来