やせいのなかでおどれ
はらだまさる





くろに燻ったぼくのいかりと、きのうのゆめが
ちらかったなつのよる、小さなさんぶんをぬりつぶします。
くれよんとかえんぴつをなめて、蛍のうみをえがこう。

あじさいのはなびらが、鳥になります。
おまえは、ぴんくとか紫できれいなのです。

頭のいい子供らは、ポリ塩化ビニルでちっそくしています。
おふろばでは、かる石で角質化したちしきをけずって
べんがるの虎が、終わらないじゃんけんをしながら
ぼくをにらんでるけれど、こわくないのです。

やわらかい葉っぱだって、きみをやさしくころしてくれます。
みんな、ばかだからうつくしいのです。


ろいやる・ちとわんこくりつこうえんや
てんかわじんじゃのそばでけむりを吸う、けものなのです。


ちせいは時にきみをみにくいものにする。


しょうねんよ、
熱いつちのうえをあるけ、
やせいのなかでおどれ。






自由詩 やせいのなかでおどれ Copyright はらだまさる 2007-06-30 00:30:29
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