おっぱい
れつら


きみはサンドイッチは一方向から食べるべきだと
散々ぼくを罵倒したあとにもう行かなきゃって朝
細かく眉間に皺を刻んでそれっきりでもうサンド
イッチのことはわすれてしまった。

冷凍庫を開けたり閉めたりを繰り返していたらい
つかパンがいいように解凍されないものだろうか
と考えているのだけれどもそうはいかない。

ぼくはめんどうくさいと思ったそれはきみが別々
だからだサンドイッチのパンとパンが触れ合って
はいけないくらいのルールがあるしきみはそれを
遵守する。

きみはぴょんぴょん跳ねながら帰ったとてもそれ
が遠かったドアを閉めると見えなくなった瞼の裏
にも耳の奥にも。

とにかく地球がまるくてまるくてむかつくいつか
誰かと巡り合うなんて嘘だと思ったままでいたい
ぼくらを衛星呼ばわりするな重力の都合で張り付
いたままの記憶とかなんかないんだもうとっくに
自由に揺れ動くんだそして自由というのは孤独と
いうことだからきみがなんといおうと。

もうきみにどれだけ触れたかとかとっくにどうで
もいい消えてしまった消えてしまったことがむか
つく白黒の世界とか嘘つくなよ曖昧な色しやがっ
て。


***


ぼくはピアノを習ったことがないからおっぱいを
うまく左右同時に愛してあげられないといったら
きみはにやっとしてなわとび苦手でしょって言った



自由詩 おっぱい Copyright れつら 2007-06-28 03:24:52
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