ペンチ
北大路京介

ペンチで噛んで ニッパーで切って もう有り触れたもんじゃ感じない
ベンチで病んで アッパーで飛んで 減るだけの生命引きずるだけ

洋燈で照らす 暗いサラダ 調教えられてないことを探す
汚れきった古い躯 昔のように戻せはしない

見たこともないお魚 泳いでる 空の底深く 雲を呑み込んだ

我が儘女に自己中シールを貼られ 悲しいフリして笑いを堪えた
幸せを放棄したその女の将来を口先だけで祈った


リーダー不在の 御菓子の国で 夢を抱くこともできない
首に鈴をつけて歩いて 悩ましい声で哭かないで

散ることのない櫻を眺めてる 暖かい光を 突然遮るな

我が儘女に自己中シールを貼られ 悲しいフリして笑いを堪えた
幸せを放棄したその女の将来を口先だけで祈った


ペンチで噛んで ニッパーで切って もう有り触れたもんじゃ感じない
ベンチで病んで アッパーで飛んで 減るだけの生命引きずるだけ


自由詩 ペンチ Copyright 北大路京介 2007-06-11 13:17:52
notebook Home 戻る