日時計
信天翁

       日時計は正面に
しずかな「時」をひろげている
  蒸気いろした綿雲のように

       日時計は背後に
せわしい「空」をかかえている
 地球を取り巻くCO2のように

     日時計のレフトでは
 しばれる「風」が呟いている
あかね色したわくらばのように

     日時計のライトでは
 せつない「光」が漂っている
土いろをしたもののけのように

 あゝ 日時計のかげは物憂く
なにを語りかけているのだろう


自由詩 日時計 Copyright 信天翁 2007-06-05 16:01:02
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