開いた朝に
霜天

ベッドの中の暗闇で
心音を聞いていた
果てのない連続だと
考えが浮かんでは消えた


かちゃり
どこかで開いた音がする
流れてくる朝の匂いを
あくびのついでに吸い込む

ざわざわと動き出す街におはよう
教えられたわけでもない習慣を
とくとくと連続する心音のように繰り返し
開いた朝に
潜り込んでいく


今日も
誰かの声が反響する街角で
朝が開いた
時計を逆回転させようと
何倍速かで進めようとも
かちゃり
どこかで音がする

朝の匂いが流れ込む
それはここで
心音のように連続している


自由詩 開いた朝に Copyright 霜天 2004-05-10 17:42:54
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