陽のあたらない街
しでん

ぼくが辿り着いたのは
陽のあたらない街

揮発性の感情が歩かせた
その道の果て
夜行性の衝動に走らせた
くだらない羽

五月雨が心を伝う

晴れの予報は外れたが
午後には晴れた …らしい
それはきっと
虚しさを忘れた証

もうそろそろ
蒸発してしまうのだろう

ただいま

ぼくが辿り着いたのは
陽のあたらない街

おかえり

陽炎が静かに揺れていた


自由詩 陽のあたらない街 Copyright しでん 2007-05-15 15:30:03
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