桃色の海
青色銀河団

ここは
あかるい真昼で
駅のホームで
海だから
寒さとか
淋しさとか
しか
ありません



 ナイフは
 ひびわれて
 刃は鈍くなって
 人差し指すら傷つけられない
 とびっきりの
 ひとりきりの
 うた



風が何度もしみわたる
海だから
キョウシツとかツウガクロとかイエの
海水のなかで
わたし
うまく息継ぎができなくて
ホント苦しくて
ハダカのまま
溺れていて



 先生は
 妹萌えで
 先生のナイフも
 ひびわれて
 とびっきりで
 ひとりぼっちの
 うた



 傷つくのは、いつも
 深い耳の
 奥の
 ほう
 で



一粒の
真珠みたいに
くるっと
くるまって
白い
羽根の
瞬きで



 それでも
 やっぱり
 生まれたての
 桃で
 裸で



未詩・独白 桃色の海 Copyright 青色銀河団 2007-05-14 00:43:31
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