日付変更線
山中 烏流

瞳の奥で揺れる
至極、あやふやな
日付変更線を
 
片足ずつで跨いで
 
昨日と明日の間
本当の、本物の今日で
息をする
世界を知る
 
 
でも
 
ここには
日付なんて無くて
 
今日は今日であり
月日で表せるものでは
無いことも
知る
 
 
身体の中心から
零れ落ちたリズムが
地球を一周して
背中を突き抜けてゆく
 
とくん、とくん
流れ出すリズムは
世界を包み込んで
また、誰かを包みだす
 
 
ここには
時間なんて
無いの、だから
 
ここは
そことは違う
世界、なんだよ
 
 
(とくん/ゆらり)
 
 
揺らぐ世界の先には
真っ直ぐな
地平線しか見えていない
 
瞳の奥で揺れる
揺れている
至極、あやふやな
日付変更線を
 
抱く、
 
 
(とくん/とくん)
 
 
ここは
(揺らぐ)
日付変更線
 
時間なんて無い、
違う世界
 
 
ここは
(あやふやな)
日付変更線
 
全てが始まる、
終わりなき世界


自由詩 日付変更線 Copyright 山中 烏流 2007-05-02 00:40:26
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