訪れた春の心象を詩に写し取る朝
ジム・プリマス
少しだけ明けた窓から
春の朝の冷たい風に包まって
透明な世界の感覚に浸って
こんな朝には
マグカップ一杯のアメリカンコーヒー
やっぱり緑色の缶じゃないと
様にはならない
手をのばしても
届かない
走り続けても
辿りつかない
この世界のそんな場所に
とどまって
迷い続けているだけだけど
新芽のような夢や希望をなくしてしまったわけじゃない
だから想いだけは
新鮮なままで
即興の詩を作るために
ほこりだらけのキーボードのキーを打つ
不確実で不完全なこの世界の
旋律に耳を傾けながら
訪れた春の心象を詩に写し取る
朝