寂しいひと
はるこ


雨があんまりしとしと降るから
あなたのことを考えます
どうしてこんなに好きなのに
いつも届かないんだろう

あなたが望むというのであれば
何でもできそうな気がするのに
あなたを思うとこんなにも
胸がいたくなります

いつもあなたの巧みな笑顔に
誤魔化されてばかりで
結局のところ選ばれないのは
泣きたくなる程分かっています

友達になるなんて選択肢 なくしてしまえば良かった
新しいあなたを知るたびに
わたしばっかり好きになります
あなたの言葉のひとつひとつに
いつも左右されてばかりです

友達なのに眩しくて ますます好きになっていきます
ずっと友達なんて哀しいこと言うくらいなら
ハッキリ「嫌い」と言ってください
わたしはそれくらいで潰れないから
今の関係を続ける方が わたしには十分くるしいです

闇があんまり静かだから
あなたのことを考えます
どうしてきちんと言われているのに
いつまでたっても好きなんだろう

馬鹿だなぁと思うけど  やめられそうにありません
痛いなぁと思うけど  眼が追いかけてしまいます
どうしてきちんと言われているのに
いつまでも好きなんだろう
分からないから  諦められない

いつまでたっても 届かない
あなたは 寂しいひと

そう考えてしまうわたしがいちばん 寂しいひと

きっといちばん寂しいひと


自由詩 寂しいひと Copyright はるこ 2007-04-04 01:02:41
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