コニー分の青い空
黒川排除 (oldsoup)

暗いから楽譜燃やして音を出す

戸を擦る皮膚をして階段の裏歩く

異なる星の青空まで抜けるような青空

コラージュ画さす指思いだまるオウム

トンカチ持ちシーソー脅しにいくひ孫

ポスターに多数の手印刷され余る手に配る

老婦悉く視界に マンション一室隠す

書類切り揃えるくらやみにまっすぐに

鶴叫ぶ婿の胡座に首絞められ

架空の木に貼られて浮いている白紙

舟打ち捨ててあるはずの月が昇ってくる

長針が指し示す街キリキリ痛む

昼は長く目薬生臭くついたち

同じ血が流れる肩に担ぐまさかり

森の精霊たどたどしく静電気を発す

経路寒い湿っている通り雨だ走らなきゃ

食前の脛見せサディスト葡萄踏む

絵を忘れ野に来て花を育てる生

魚得て書き残すまでが力

明滅する壁にのろのろ閃く亀


川柳 コニー分の青い空 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2007-04-01 21:38:15
notebook Home 戻る  過去 未来