*ウ”ァンパイアでポゥ*
かおる


春になっても苺を摘みには行かない

それでも時々
その世界観に浸りたくなる場所

花男のF4よりもメジャー(ではないだろうけど)
エドガーメアリーアランの三人組

硬質の黒い線で描かれているのに
沈丁花に絡まるふわふわの巻き毛と衣擦れの音
まっかな唇、青く吸い込まれそうな瞳

年輪を重ねても月日だけが零れ落ち永遠に変わらない彼ら

トランシルバニア、吸血鬼、ドラキャラにも興味は無いのかも、でも
ヴァンパイアと言う言葉には触手がざわざわと蠢いてしまう

引っ掻き傷のような下弦の月と星が瞬いて
恋に恋していたあの頃の気分に涙が出ちゃう
だって、女の子なんだもん

あれから幾度もさくらが咲いては散っても
捨てきれなかった想いが変色した紙と供に蘇ってくる



自由詩 *ウ”ァンパイアでポゥ* Copyright かおる 2007-03-30 08:56:58
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