午後の空
茉莉香

 あまりにの空の青さに私は目を細めた
 心の中の染みは少しずつ広がり
 手を足を体を統一した
 
 痛みは無く虚しさが取り巻く
 悲しみは友の笑顔と混じり気がつけば
 私は今まで何をみていたのだろう
 
 息を切らせながら走り行く小学生達
 笑い声がこだまし
 自転車のかごの犬はきゃんとひと鳴きする
 私の足音は色々な音と一緒に空へ飲みこまれ
 空は青く広く 澄んで 
 私は 頬を 目を 手を 足を 濡らし
 生きている事に気がつく
 貴方を失っても
 周りは何も変わらない
  
 そして希望は
 心に潜んでいることを私は
 気がつかないふりをしながら
 感じている 青い空を見つめて
  
 


自由詩 午後の空 Copyright 茉莉香 2007-03-20 21:25:43
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