歌姫
暗闇れもん

殻に長い間閉じこもって何をしているかと思えば
頬を赤く染めて
あなたは一つの歌を抱えて現れた

こっちは心配でご飯も喉を通らなかったし
寂しくても触れられなくて散々だったよ
なんていっぱいの想いをもごもごするだけ

あなたったら本当に大切に歌うんだ

一つ一つの言葉がふわりと羽ばたいては
奥にあったかいのを産み落としていく

部屋の中であなたとわたし
世界がくるくると回って
現実離れしたメロディーで気持ちが見破られてしまう






自由詩 歌姫 Copyright 暗闇れもん 2007-03-16 22:02:04
notebook Home