夢見る道路
ぽえむ君

道は眠っていた
空になった夢を見ていた
春の暖かさに包まれて
とても気持ちがよかった
こうして一日中のんびりと過ごすのは
久しぶりだった
時が止まって
このままでずっといられたらと思った
道を歩く人も
道の気持ちが伝わったのか
端を申し訳なさそうに踏んでゆく
道は心地よく寝られた
大きなあくびと背伸びをして
道は起きた
道は鼻の上に
タバコの吸殻がのっかているのに気がついた
とても不愉快になった
自分ではどかせられないので
余計に腹が立った
その気持ちは天に届き
春の風がその苦しさを取り除いてくれた
道は安心したのか
また眠り始めた
今度は
風になった夢を見ていた


自由詩 夢見る道路 Copyright ぽえむ君 2007-03-14 10:57:18
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