星のテント
黒い鴉

手をかざした
手の向こうに天井
天井の向こうに
星空を思い描いた

天井と壁があるだけの部屋
例えるなら
僕の部屋は小さなテント
そう思えば ほら
何もない部屋だけど
少しはわくわくするだろ

外の世界とのへだたりが
少しは僕を楽にする
一人でいる時はいつだって
何かを思い描いていられる

夢を描いた
夢の向こうに希望
その向こうに
絶望がちらりと見えた

地球を星空がおおってる
例えるなら
この世界はテントの中
そう思えば ほら
この世界なんて
ちっぽけなもんだろ
僕のテントの
どれだけちっぽけなことだろう

果てしない宇宙の終わりなんて
想像できやしない
ちっぽけな夢の終わりなんて
想像しちゃいけない

きっと誰だって
テントの中でしか夢をみれない
星空が見えても
絶望が見えても
きっと、きっとそれがすべてだ


自由詩 星のテント Copyright 黒い鴉 2007-03-13 23:46:31
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