待合
たもつ
絵本の側で
子供が頭をあわせ
内緒話をしている
二人だけの秘密は
二人だけの秘密のまま
やがていつか忘れられてしまう
僕らは今日必要なことを
ひとつひとつ整理していく
特別なことはないので
またものを並べたり
名を呼びあったりする
頭の上を
国際線の飛行機が
いつもより低く飛ぶ
きっとそれは誰一人殺すことなく
目的地まで行くことだろう
自由詩
待合
Copyright
たもつ
2007-03-13 22:55:31
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