夕暮れ仏蘭西
もも うさぎ



22番のバスに乗って

窓のそばに立って

18世紀だか19世紀だかの建物の列を横目で見て

ラファイエットで購入したお洋服の紙袋抱えて


前に立ってるおじさんが

不機嫌そうな顔して時計見てて

それを盗み見して

可愛いめがねだ まるいのだ


今日は天気が良くて

空がすごく綺麗で

凱旋門も

それを囲むオレンジ灯も

門の向こうに続く道も

新しい時代の門も

走行中に屋根が外れたらしい車も


なんだか綺麗で



パリの鉄の貴婦人が

澄み渡る印象派の空の下で

夜のはじまりを告げて きらきらと光る



夕時だから道が混むのね



あぁ


少しずつ

暮れていくこの空のように





あたしは うちへ 帰ろう







未詩・独白 夕暮れ仏蘭西 Copyright もも うさぎ 2007-03-09 04:59:04
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