明るい日陰
ぽえむ君

寒い冬晴れの朝
家の窓の外には家の影
日陰の中の霜柱
きらきらとした眩い光
日陰が明るくなっている
日なたよりも美しく
光が咲いている
儚い日陰の花
冬の一時にしか咲かない
光と光が結ばれて
白い光に満ち溢れる
冬の生の世界

時とともに
太陽の光が花を枯らしてゆく
花が一本一本としおれてゆく
土が明るい
けれども
日陰の花の明るさはもうない
花壇だった土の上を
冷たい風が吹き抜けてゆく


自由詩 明るい日陰 Copyright ぽえむ君 2007-02-25 09:03:02
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