運命共同日月火
黒川排除 (oldsoup)

ベニヤ板敷き詰めても敷き詰めても虹

脈絡あり命に別条空に船

囲まれて災禍に値する喝采

庭園中に仏壇ひらく昼下がり

目に見えぬうたになり推し量られる

極度に簡素化されて棒になり西向く

針に針おとして伽藍の闇は無限

龍に乗りさよならの雲つきつける

閉じた頭巾のなか鎮魂歌朽ちてなお

はっと振り向けば揺れている枝

やしろやく巫女火の字を十重ねて着

弄みたいな平台に乗り踊る妻

観覧車にバケツ乗せ離れて水を撒く

あかるみに出た土出尽くすまであかるい

雲泥の差から身の丈引いて吸う

鉄のブローチ星だったこともあり午後の女の胸に

メビウスの輪解け 虫の命が廻り出す

白い壁しばらく嗅いで帰る豚

害をなす夕日にも今日は照ってもらうぞ

まだ足りない畑の北に画用紙買う


川柳 運命共同日月火 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2007-02-24 09:11:03
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