妖しい色どり
atsuchan69

 「らんらんらん。

  婆ちゃん、爺ちゃん
   レロレロ ばー
 わけも判らず学校に通う
ぶらぶら歩く道すがら
 ヘンな匂いのする
化学工場の辺り

  湿った塀のつづくデコボコの
 アスファルトの窪みにできた
  なぜかピンクの水溜り
 映った空は、煙突がいっぱい
  我輩の肺も 灰だらけ

 油膜に滲んだ小さな自由
妖しい色どり 虹の模様ゆらゆら

 学校の前では人だかり
 エッチな写真をばら撒かれ
あわてて拾う、校長と教頭
 盛った野良犬 跨ってキャンキャン )))

 駄菓子屋行って アメ買って
お化け屋敷で遊ぼうか?

 ゴミ山登れば まっ黒け

 臭いドブ川にうかぶ長靴ひとつ
あー、どこまでも君は片ちんば
 ザリガニ釣って また釣って
しっぽを剥がして餌にして

汚れた人形は捨てられた
 車に撥ねられ ぺっちゃんこ
 婆ちゃん、爺ちゃん
  レロレロ ばー

 いつか忘れた束の間の日。


 「らんらんらん。

  婆ちゃん、爺ちゃん、
   もういない。
 わけも判らず会社に通う
ぶらぶら歩く道すがら

 ヘンな匂いのする
化学工場の辺り
  湿った塀のつづくデコボコの
 アスファルトの窪みにできた
  なぜかピンクの水溜り









自由詩 妖しい色どり Copyright atsuchan69 2007-02-17 17:53:24
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