靴のこと
たもつ

下駄箱の中に橋を見つけた
渡りたくなって歩き始める
下を覗き込むと
いる物もいらない物も
等しく川を流れていた
空はどこまでも抜けるように青く
遠くに薄っぺらな虹がかかっている
一度もきれいだと思ったことないのに
見るたび人にきれいだと教えてあげていた
何かを踏んだ痛みで
裸足だったことに気づく
今日はお休みするとあかしさんにお伝えください
冷たい指で電話して言った
靴のことは告げなかったけれど
それで咎められることはなかった


自由詩 靴のこと Copyright たもつ 2007-01-31 20:35:10
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