Tick Tack
Haruka Ojiro

信じられないほど狭い夢の世界。
僕らの呼吸はほんの気休め。

カーテン越しに常世のレプリカ。
いつまでたっても未熟なまま。

何も望みなんてないし、下手な助けもいらない。
誰がどうしようと、何に転ぶわけでもないし。

感じるものは発動機の音。
心の在処はほんの気まぐれ。

妖精のそばで緩やかに握りつぶされていく。

光に満たされて眠りに誘われるように
すべてが空へほどけていく静かな終わり。


自由詩 Tick Tack Copyright Haruka Ojiro 2007-01-21 18:51:55
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