やわらかな虹
石瀬琳々

冬の陽ざしがうれしくて
君は僕に笑いかける
あたたかな冬の光がまぶしくて
君は泣き顔をして横を向く


風が山茶花の花をゆらして
通り過ぎていった
その花に触れるのはおよし
君はそこに在るがままでいい


 君の黒髪に
 光と影が躍る
 一瞬を切りとり
 天使の輪がきらめいて


前髪がくすぐったくて
無造作にはねあげる君に
僕は虹を見ている
やわらかな虹を






自由詩 やわらかな虹 Copyright 石瀬琳々 2007-01-09 14:45:55
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