箱の中
AKiHiCo

私だけを見つめていて
お願いよ
その瞳に私だけを映していて
他に何も誰も映しては駄目

キミを私以上に思う人なんか
誰もいないんだから
愛しているの憎んでいるの
恋はいつも紙一重なの
箱に入れてそっと仕舞ってあげる

夜にだけそこから出して
私が髪を撫でてあげましょう
鎖で繋いで枷で自由を奪ってから
解放させた偽りの世界を教えてあげる
ずっと大切にしてあげるわ
私のダイアモンドよ

他の人をその瞳に映さないように
じっと瞼を重く閉じていて
私以外の声が届かないように
手で塞いでいて
お願いよ

愛は幻を見せてくれるわ
憎しみを造り出す為のプロローグなの
一分一秒でも私を見つめていて

何が足りないの
何かが足りないのは判っているの


自由詩 箱の中 Copyright AKiHiCo 2007-01-08 03:08:21
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