コルクと瓶の海と流砂
砂木




どこから こぼれてきたのですか

雨の かがみ込んだ内で
抜けられない 靴ずれに
しみる痛み

知らないうちに 紛れ込んだ
砂の汚した 靴下

脱いで 素足になりたいけど
帰りのバスで みんなが笑うでしょう
みんなが笑ったら 私は笑えないでしょう

どこから こぼれてきたのですか

ひきずって
ひきずられて

でも 誰か 笑わずにいてくれる人がいるのかもしれない
偶然 乗り合わせた バスの中 バスを降りたら いつか

どこへ こぼれていくのですか

すれるかかとは 履き潰して
静かに さらわれないように

こぼされ 焦がれて 
飲みほされていく


自由詩 コルクと瓶の海と流砂 Copyright 砂木 2007-01-06 23:37:22
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