五反野/形代 律
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- レタス 
- ヒロセマコト 
- アラガイs 

無人の駅なんて最高っすね。僕は何処へ行っても人混みは避けたくなる。そんなお人も多いでしょう。大きく音も出せない場所にずっと住んでいる。外に出て空を見上げて大きく欠伸もできない。息が詰まります。
- 本田憲嵩 
- atsuchan69 
以下の方がポイントなしでコメントを寄せています。
- 菊西 夕座
五反野に影ありということで、ここから何かが動き出すような予感もするし、なにも動かないという予感も強く働く。

交番をじっと見つめているということで、この方は自首しに来たのかもしれない。しかし、そこには人がおらず、いたような気配もなく、これからもいそうには思えない。となるとこの犯人は、刑務所行きのバスに乗れないまま、かといって罪をほったらかして気楽に生きることもできないまま、途方にくれてしまうことになる。そんなドラマもかってに空想してしまうわけですが、そこまでこの語り手を悪い人にするのはよくないですね。

置き忘れられた粗末な椅子とバス停。形の消えた人々。暑いとも寒いともわからないような感覚。五反野。開墾していくうちに畝ができて、畝がうねり、田畑が商店街に変わるなかで、畝と畝の間の溝のなかに落ち込んでしまった行き場のない感覚が五反野の地にわだかまっているのかもしれません。五反野の詩を残すことで、五反野の不在性が達磨のように腰を据えた、面妖な停車場がこれからも残り続けることでしょう。

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