花先が指に触れる/万願寺
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- アラガイs 

花先が指に触れる。冒頭から朗読してみたくなるような拵えてすが、内容は拡がりがあり、しかし紗をかけたようにぼやかされていて掴み難いですね。花や雨といった外部の自然観から受けとめる影響から、内面感情を交えた涙との比較。そしてわたしの思いは遠い過去へと星を辿る。~わたしの指が、花の熱で輪郭を失っては、蒸気になってこの空に還る。~花先が指に触れたとき、もうおしまいだと思った。などなど。普通日常的に考えれば指先が花に触れて感情が湧き起こるものですが、ここではある意味詩的に組み変えられています。ということは、つまりここにみる語り手の不在を示唆しているのだろうと思えるのです。それが終わりの、~この星に生まれる前の場所に~でつながりますね。
わたしは既にこの世には存在しない。存在したときを思い浮かべ、花や雨との接触や星の行く末を懐かしんで眺めているのだ。という。霊魂的な想像のイメージが浮かんできます。
ただ冒頭にインパクト感があるだけにタイトルでダブらせるのは如何でしょうか?この紗をかけたようにぼやかされている内容に、少しでも隙間から語り手の存在が覗き見えてくるような、素敵なタイトルはないものでしょうか?と、勝手稚拙な感想ですみませんけれども。

*追記
俯瞰的にみる不在感。ポイントは足りてないようですが、テクニカルな意味も含めて、詩を書きはじめた方にはとても参考になりますよ。この詩は。

---2022/07/06 00:54追記---


---2022/07/08 07:08追記---
- 壮佑 
 
作者より:
アラガイsさん

たくさん読み込んでいただきまして、まことにありがとうございます。

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