苦行に明け暮れサラリーマンは電車の棚で蛹になった
無関心という制服に包まれたシュークリーム並の少年たちが
耳におしゃぶりを挿したまま喃語と一緒に痰を吐きまくるから
ユニクロを着た老人たちの血圧は　.... あなたはそれを
必然だと言う
わたしはそれを
偶然だと思いたい

あなたはそれを
どうしても運命にしたいらしい
わたしはそれが
無数の枝分かれの末端にしか見えない

この世界で　.... 今日は、もう

細胞が

血管が

内蔵が

筋肉が

表皮が

しびれて

かすれて

よごれて

つかれてしまった。

だから、寝ようかと思う。

今日　.... 君の手のひらに
朝と闇と夕暮れと夜があるから
私はそれについて詩をかきます
遠くにある悲しみと喜びは
誰の手のひらサイズでもない
君の詩をよんでよみ返して
それがわかったのです
いつも窓　.... ある日ぼくのもとに封書がとどいた
送り主をみると
その日暮らしの友舍

たしかにその日暮らしはしているが
友を募るほど盛大ではないし

あけてみると請求書だ
項目として

笑った時　.... 意味や価値より

自分を大切にしていたころ

長すぎる午後に拾い上げた

石は碧を宿したまま

冷たく掌でひろがり

静寂の質量を教えてくれた



いま閉鎖された細胞　.... ある人にはいい人で
ある人には悪い人

犯人探し
終われない

不幸を笑ってごめんなさい
自分の影をふんで
昨日から明日へとぶ

手をつないであるこ
いないあなたと

私もあ　.... 冬の手前に立ちきのうをみる
一本の樹の梢に雀が居るばかり
彼らだけにわかる言葉で
話をしていて

ほかに息吹きの声はなく
かといってコンクリートなどもなく
荒野というわけでもないここは
　.... 眠ることがすきだ
だが眠れば明日がくる

夜になると眠るのが惜しくなる
きっと明日が近付くのがこわいんだ

夜中になくのは弱いものだけじゃないだろ
強いからなく
夜になにかを決意してな　.... 丁寧に通り過ぎる風　風は感じ次第で丁寧だ
私は丁寧でありたい　いたるところ艶やかの下地に

　丁寧さを吹きかける　呼吸を意識する丁寧でありたい

対極の雑魚にも諭しを潜らせたい
されど目を　.... 　　　手を繋ぐソーダー水に寄り添ってただ一粒の泡となるまで あなたのような人は長生きしてほしい
そう素直な人あってのひねくれ者だから
だから九十四歳は悪くない　悪くない
これでも献花のつもりなんだ

アンパンマンを見たことがなかった
なのにアンパン　.... 成層圏の牧場に
幾千匹もの
群れなす羊

どこまでも透明な
追憶の彼方

舞い降りる
黄色い｛ルビ木＝こ｝の葉

堆積する秋

深海の底に届いた
月光のように
青ざめた記憶　.... キラキラ　と　パチパチ　と　点滅する　
光や音が　響いて来そう

アナタ　と　ワタシ　は　
ぴたぴた　くっついて　

ぴかぴか　互いを　照らす存在となる
其処に　街灯が　見えぬ　代わりに　.... 秋 雌の銀杏の下は
夏の犯された臭いがするという

生とは死か

一概にはいえない

私は未だ曖昧な生で
本当の死を知らない
　 さやさやと雨、ふっている

地のにおい、そわそわと匂う

ふるごとに、秋、ふかまって

曼珠沙華のあとに金木犀

ああ、こんなにもすてきな季節

甘やかな死にさそう

かれおち　.... 　やーい
　へたくそ

　生きるのが
　へたくそ


　つるつるに磨かれた
　硝子テーブルを這いまわる
　コガネムシみたいに

　もがいちゃってさ
　いたずらに

　ピアノ　.... 平然と響く
アナウンス

「一番線を　列車が　通過します
　ご注意ください」

急流の中に
取り残されてある中洲のように
ホームは心細い

トンネルの出口のように
はずれに開ける　.... 高鳴る鼓動　胸の奥
線路は続くよどこまでも
ポケットに手を突っ込んで
汚れた靴で旅に出る


マンネリ化した毎日を
変化球でどうにか凌ぎ
水でうすめた番組を
膝をかかえて受け入れて
　.... すべてがそよともせずにそこにある
流れるものからとりだされる静止画

こんな時間もいいとおもう
背景はつねにうつろいとどまることはない
いっしょにながれるのもいいさ

でも自分のなが　.... 濃密な雨の拘束に
獣の目をした少女が一人
茄子の花のように濡れたまま


時の梯子が外された場所で
僕はポケットの中
ことばを撫ぜ回すだけ 風と光
肌触りと眼差し
雲と微笑
素っ気なさとほつれめ

先週より軽い靴音
長袖シャツの袖口が気になる
温かいコーヒーを飲もうと
財布を探った手が
ポケットの温もりを探し当てた
　.... あの日脱ぎ捨てた古い自分が
心の隅でそのままになっている
糸の切れた人形のように
死よりも冷たい生者の顔で


ポンペイのように時の塵に埋れ
欲望の形に空洞化した遺骸あるいは
まだ温も　.... 眠れない夜に　夜中三時に

林檎が届いた

梨の方が好きだけれど

林檎が届いた

品種は普通の赤い林檎　艶もあった

林檎の連想を脳内に犇かす　

眠れない冴えの夜に　夜中三　.... 　
　
アパートに似た生き物が
背中を掻いている
古い窓を開ければ子供の声が聞こえ
秋の風も入るようになった

父が死に
母が死に
君は僕と同じ籍にいたくないと言った
もう昔みたい　.... 雨の目覚まし湿度　程よい温
右に傾かず左に傾かず　軸を感じる

雨季を待っている　四季は美しいから
日差しを和らげる優しい曇り空　大丈夫　心の底は晴天だから

自分にしか伝えられない感覚を　.... 地上の灯りが胸を刺し魂は飛翔を続けて
まるで未知の惑星系を探索するように浮かんでいる

永劫の時の打痕と蓄熱された空間
斜めに切り取られた過去の累積をトリミングしてみる

太陽が眼に焼きつ　.... ゆっくりと回転する
地球儀の上で
つま先立ち
孤独と幸せ
目を閉じると
遠い古い町が風化して
ぼそりぼそりと崩れて
風に消えていくのが見える

軽いめまい
かかとから
身体は宙に　.... 　
　こんにゃくが泣くんです

　キュッ　キュッ　って

　から煎りされて

　栄養は　無いんです

　指でちぎったから

　かたちは良くありません

　みりんと出汁と砂糖
　.... 喫茶店が次々に店を閉じたというのに
この店だけは流行っています
屋根すらない喫茶なのです
白木蓮を囲んで　簡単な椅子が置かれています
清水から作った　ささやかな飲み物があるだけの店です　....

瑠依さんのおすすめリスト（41）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
快速処方箋	- ただのみ ...	自由詩	23+*	14-9-27
わたしは買わない	- nonya	自由詩	22*	14-2-15
「明日のために寝ようか」	- 宇野康平	自由詩	1	13-12-19
ポケットに現代詩	- 左屋百色	自由詩	8*	13-12-19
ひょうたん島移住計画	- 梅昆布茶	自由詩	23*	13-12-14
碧の石	- ただのみ ...	自由詩	18*	13-10-20
鬼ごっこ	- 朧月	自由詩	2	13-10-20
ひとり	- もっぷ	自由詩	8	13-10-20
夜になく鳥	- 朧月	自由詩	6	13-10-20
丁寧に生きる	- 朝焼彩茜 ...	自由詩	16*	13-10-20
ただ一粒の	- 石田とわ	短歌	9*	13-10-20
ひねくれ者より献花です	- ただのみ ...	自由詩	37*	13-10-16
赤いスカーフ	- Lucy	自由詩	28*	13-10-6
鍋蓋	- 藤鈴呼	自由詩	2*	13-10-5
一年で一番好きな季節、一年で一番嫌いな臭いがする季節。	- 徘徊メガ ...	自由詩	3	13-10-4
霜・秋・変	- 高原漣	自由詩	4*	13-10-4
へたくそ	- まーつん	自由詩	10	13-10-3
ホーム	- Lucy	自由詩	18*	13-9-30
ハンドポケット	- 八布	自由詩	3	13-9-29
凪	- 梅昆布茶	自由詩	26*	13-9-29
消せない	- ただのみ ...	自由詩	22*	13-9-28
９月２８日_晴れ	- nonya	自由詩	22*	13-9-28
確執	- ただのみ ...	自由詩	25*	13-9-24
林檎のキー	- 朝焼彩茜 ...	自由詩	5*	13-9-16
電話	- たもつ	自由詩	23	13-9-9
雨季を待っている	- 朝焼彩茜 ...	自由詩	6	13-5-7
夜の翼	- 梅昆布茶	自由詩	13	13-4-23
古い町	- 灰泥軽茶	自由詩	4*	13-3-30
こんやはこんにゃくが泣く	- ドクダミ ...	自由詩	7*	13-3-30
朗読喫茶	- るるりら	自由詩	18*	13-3-22

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