夫の恋人はわたしよりすこし背がたかくて聡明な肌をしている
恋人の妻はアイロンがけがうまい それしか知らない
鳩も恋をするんだろうか
箪笥や窓枠も恋をするのかな
わたしの目はどうして
いつ ....
代々木の病院の帰りに新宿に寄った
今日は先生に伝わってよかったな
まず、自分がこういうことに苦しんでいるということを他人に伝えることが難しい
知らなかった 自分にそういう表現力がないとは。

 ....
ピョンヤンの街が日を跨ぐ頃
乾いた靴音で少し先を行く
女 ロシア人だろうか
街灯に照らされて
骨盤で風を切る
右に左に揺れている
おしり 
尻視欲 と 抑止力
激しい激しい
せ・め・ ....
咳ひとつ五月みどりの腹話術 こちら変態こちら変態応答願います 分かる人にだけは
分かる
見える人にだけは
見える
空から降る幾千の
輝く
鍵の雨
私の母も
鍵の洗礼を受け
詩を書き始めた
私も
鍵の洗礼を受けたいと思っていた
春先

 ....
夜も光が満ちあふれている
というのに何という暗さだ

積乱雲の内に潜んでいた狂気が燃え上がり
炎となってなだれ落ちた北の空
燃え広がる炎は山を飲み込み
夜と昼 夏と冬が入り交じった都会の
 ....
「僕」の住む町
鍵降町には伝説がある
それは
空から延びてくる
絹の帯を滑って降りてくる鍵の雨の伝説だ


雨のように降ってくる鍵の1つ1つが
一人一人の、少年少女の、幼年期に入り込み ....
きみの匂いを待っている。


葬祭場裏庭にて
…それから目覚めると時計が止まっていた。
粗大ゴミ置き場で拾ってきたのか丸い壁時計。
電池を入れ換えようと横に寝かせるとまた秒針が動きだした。
縦に戻した針は震えるばかりで一向に進めない。
 ....
松の木に敬礼を(ぼくにちからを)灯台守にコーンスープを

気の毒なひと、といわれて気の毒なひとであったと知る十二月

もうみずに変わるまぎわの雪片をしんしんと抱く窓になりたい

掃除機 ....
藤永健さんの『もうすぐ現代詩フォーラムがができて11年経つという事実と11のレコメンド(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=283829)』に触発されて、ぼくも .... 点滴がぽとりぽとりと初昔 耳鳴りよとおい世界の渦巻よ花降りやまぬ春は まだか

吐瀉物もわたしだったということを忘れてしまいそうになる朝だ

動脈のあたりに鴫がたっていて今年最後の日曜日、はれ

ひとつずつやりたい ....
ジル・イン・ザ・〈ブラウンズファーム〉


ジル
ブレイド
オーバーオール
フォーティーン
リムレススペクタクルス
ワークグラブズ
ニードルワーク
シークレットアンソロジー
ブッ ....
とにかく熊は
とてもつかれて
泳ぎはじめた川の途中で
夢をみることにした
川を渡りきる夢を
熊は

夕やみは
あ と言うまに夜へ伸びて
人びとを愛へ仕向けます
 ....
薄紅の花びらの真中で
一匹の蚊が死んでいました
その造花の霊廟には
微かに白く埃が積もり
異なる時が流れているのです

知っていましたか
昆虫は外見が骨格なのです
死んだニンゲンが放置 ....
底冷えや涙ほろりの深津絵里 夜はごうごう
手足はしろく
わたしを売って
あなたを買おう

頭のないロボットが
あざやかなシュートを放つ
鍛えぬかれた一秒が
光ることなく埋葬された
色硝子の目玉をガリガリかじる
虫食いの肉体をベリベリ剥がす
おれはおれを一本の死に花として石の器に生けてみる
瞬間凍結された踊る舌先の焔として
勝ち目のない戦いに身を投じる高揚感で
己の文字 ....
生涯で一番恐れていたこと
生涯で一番忘れたくないことを
自分で
認知出来なくなって
涎を口から垂らすようになったら
安楽死させて欲しいと
「俺」は40代の内から遺言している


明日 ....
袋とじを開けてガッカリ畳替え 渇いた湖底を
掠め
渦巻き
通過していく
そんな
低温の吹雪を

窓には無数のひび割れに似た
しばれ模様が張り付いて
空気中の水分は
耳にも
皮膚にも
触れない
喉も乾かして ....
生地の中に
爆薬も隠せないこと
そもそも
爆薬を調達出来ないことで
憂鬱になる朝を
「パン職人」は
多分100回は迎え
「パン職人」は
工房で
結局、自分は「世界」に何の影響も与えな ....
秋を着飾った紅葉が
全ての葉を落とした

裸になって
冬の薄い日差しを
目一杯受けたいのだろう

やがて来る
春のために
冬茜芸妓舞妓の長い影 哀願の言葉を訴えても
死刑執行は止められない
ギロチンは
間髪入れず放たれ
洟垂れ小僧と少女は
鮮血の色を知ったのです


王都の大通り
中央広場
小さな広場を大勢の見物人が取り巻 ....
雲」流れに逆らう水は行き場を失う。積もる荒れた大地に鷺は降りたち。季節は素早く足取りを止めた。
沼。葦群の中、これ以上歩めばもっと地獄をみるだろう。あなたはどちらにしても傾がなければならない。波 ....
妖しく燃え立つ大地の
白く輝ける夜更けに
 残忍な、
神々の祝祭が終わると、

廃墟に零れた
紅い 涙の滴りを吸って
 一輪の、
ことばの花が咲いた

その名は、わたしたち
生け ....
山道は
うつらうつらと 川のように曲がりくねり
日差しが 折り紙の 折り目のよう
知識の折りたたまれた場所に
潤うしい硯の前に 座ろう



花は、テーブルにひとつあれば いい ....
左屋百色さんのおすすめリスト(345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
箪笥や窓枠- はるな自由詩514-2-16
個室ビデオの太陽- 馬野ミキ自由詩2+14-1-29
私利私欲の独裁者に対抗する抑止力- ただのみ ...自由詩18+*14-1-26
咳ひとつ五月みどりの腹話術- 北大路京 ...俳句214-1-21
こちら変態こちら変態応答願います- 北大路京 ...自由詩714-1-14
ランチャーを迎え撃つ言い伝え- ゴースト ...自由詩2*14-1-13
クリスマスローズ- イナエ自由詩13*14-1-12
伝説を撃つランチャー- ゴースト ...自由詩2*14-1-12
_- アラガイ ...携帯写真+ ...4+*14-1-11
〇時計- アラガイ ...自由詩3*14-1-11
十二月- 魚住蓮奈短歌5*14-1-6
極私的レコメンド:11人の詩人による11編の詩- 大覚アキ ...散文(批評 ...9*14-1-6
点滴がぽとりぽとりと初昔- 北大路京 ...俳句214-1-5
2013→2014- 魚住蓮奈短歌11*14-1-4
ブロッサムブロッサム- ゴースト ...自由詩4*13-12-31
とにかく熊はとてもつかれて- はるな自由詩1113-12-27
安らかに眠れ- ただのみ ...自由詩29*13-12-27
底冷えや涙ほろりの深津絵里- 北大路京 ...俳句213-12-24
テレビ- はるな自由詩913-12-21
シオマネキ- ただのみ ...自由詩15*13-12-20
火焔茸- ゴースト ...自由詩1*13-12-20
袋とじを開けてガッカリ畳替え- 北大路京 ...俳句213-12-19
- Lucy自由詩21*13-12-17
ワールドエンブリヲ- ゴースト ...自由詩4*13-12-14
裸木- イナエ自由詩15*13-12-12
冬茜芸妓舞妓の長い影- 北大路京 ...俳句4*13-12-11
マッシュ・ポテトキングダム[或いは]暗黒じゃがたら狂想曲- ゴースト ...自由詩2*13-12-8
荒地_(序白)- アラガイ ...自由詩10*13-11-28
わたしたち_★- atsuchan69自由詩7*13-11-25
消えるには少し速い- るるりら自由詩19*13-11-24

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