すべてのおすすめ
(瞳をもたない
(いきものの
(においがする
夏が
眠りにつくよりも
早く
底辺の夜は
その
密やかな手のひらを
ひらいてゆく
仄かにひかる土のうえ
満たされない
季節 ....
*
風の強い日 姉さんは洗濯物になる
海からの風は 姉さんを裏返したり表にしたりする
はたはたと身体の鳴る音にいちいち反応しては
子供みたいにはしゃいでいる
時折 砂混じりの風が当たると ....
夕方になっても
蝉が鳴きやまない
うちの玄関先にある蝉スイッチは
OFFにしといたはずなのに
いつの間にかONになっていた
(ヒグラシスイッチなら歓迎するけどクマやアブラは勘弁してほしい ....
「夕凪」
遠い昔
粉々になった水平線が
白い海鳥に姿をかえました
白い海鳥の
さいごの羽ばたきで
のばされた夕凪で
ひきよせられる
白い骨
「内緒」
わたし ....
しぶきをかけぬける
ふくらはぎの
まあるい
着水点
夏の鼓膜に
そっと
折りかさなる
六月の
ふやけた骨格を
並べかえる
君は
雨だれに
擬態したまま
あじさいの葉脈 ....
「目の前は、海。」
青の端で青を聴く
潮だまり おどる魚影 水をよぶ銀鱗
目をとじて
うまれたばかりの水をくぐる
五月のさきにある
海の縁で
「あおあらし ....
一.
雨あがりの きみの靴は
つま先が いつも
虹のうまれる方角を ながめている
二.
黄のバイエルを
途中でなげだしてしまった
きみの
メゾピアノで吐く息が
ス ....
・
揮発性の朝の
つめたい胎盤の上で
藤の花房が ゆれている
・
風にさらわれて
透けてゆく春の上澄みは
背中から咲いてゆく
焦点のあわない花の群れの
ひそやかな発声で
....
黄昏た窓枠を眺めている
はちみつ色に細める
瞳の中には
きっと琥珀が ねむっている
*
机の上の
コンパスの針で刻まれた
しらない時代の落書きを
なぞる白い指はこびで
背 ....
薔薇の蕾をなぞる指先で
あなたは
わたしの静脈の中の
青い花びらを
一枚一枚
ていねいに燃やす
薄く伸ばされた
午後のページをめくる
白い重なりは
丸みを帯びた雨の切っ先 ....
春のみちしるべが
ぼんやりと
さくらいろにほどけて
くるり
かすかに温む指さきを
ひきしおの隙間に
おきわすれ
どこへゆくのか
しおさい
水平線の午睡
波の ....
こひもともひこさんの佐東さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
九月の子
-
佐東
自由詩
8
13-9-30
岬の家
-
佐東
自由詩
10*
13-8-7
蝉スイッチ
-
佐東
自由詩
8*
13-7-16
引き潮/あとさき
-
佐東
自由詩
12*
13-6-26
海の六月
-
佐東
自由詩
8*
13-6-20
五月/短詩群
-
佐東
自由詩
2*
13-5-8
初恋
-
佐東
自由詩
11*
13-4-21
春の残り香
-
佐東
自由詩
4*
13-4-16
かたおもい
-
佐東
自由詩
4*
13-4-13
春の午後
-
佐東
自由詩
4*
13-4-11
海の四月
-
佐東
自由詩
8*
13-4-4
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する