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たやすく割れてしまうのに
壊れてしまうのに
やわらかく、脆い目で手を伸ばし
薄く平滑な胸が空気でいっぱいになると
子どものつまさきは
もうすでに、地を離れている
街が息継ぎを忘れて ....
柔らかい楕円の香り
肌を透かせる真白な木綿
多角形の雨おとにふれた
水彩のゆびさきは筆跡を整え
ゆるやかに乱され
空白に孕んだ風を
あたたかい命と錯覚する
あかい器官をひとつ
平原 ....
辺りは静かで仄暗い
細かな気泡としなやかな水草だけが
照明の光を蓄えて揺れ動く
水槽の中を泳ぐアロワナは
夏の夜行列車に似ている
いつまでも眠れず、読書も捗らなかった
車窓に触れたゆび ....
プラットホームを歩いていたら
数歩先で人と人とが
すれ違いざまに接触した。
体と体の打ち合う音がして
ボタンがひとつ
床に落ち、私の足もとに転がった。
思わずそれを拾い上げ
視線を元の場 ....
なないろの架け橋から
ダムが嘔吐している
あじさいが
潤んだ目を擦り合わせ
ねむたげな林道
葉うらで演奏される口琴
耳をすます野池
水面の波紋に
意識が吸い込まれ
蛙の呼吸に同調した ....
筆先を紙上に置く
まだ、なにも見たことのない
目のことを思う。
インクがにじみ
黒点が生まれる。
筆先を右に移動させる
まだ、なにも聞いたことのない
耳のことを思う。
ふたつの黒点 ....
こひもともひこさんのsampleさんおすすめリスト
(6)
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車窓から見える赤い風船は、まるで祝福のしるしみたいに
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自由詩
4*
13-12-2
花茎
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自由詩
6
13-9-18
図鑑に載らない動物
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自由詩
10*
13-6-1
ボタンホール
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自由詩
6*
12-12-4
釣れないな
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自由詩
4
12-9-7
空白
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自由詩
5*
12-9-4
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