すべてのおすすめ
夢の中で男と二人連れで歩いていた。河原に降りていくと一面のススキで、その間の小道をさらに河沿いまで下っていった。辺りはもう夕方に近く、光の濃度が高まっていた。「見なさい。」男は言った。「あ .... 職場に新採で入ったころ、上司に古いタイプのサラリーマンがいた。私とは歳が大きく離れていたので、当然考え方に世代間のギャップがあり、そこで小競り合いのようなものが発生したりした。組織は異なるイデ .... 〈誕生〉
生きるために産まれてきたのでも死ぬために産まれてきたのでもない。
目的がないのではなく目的を作るあなたが産まれたのだ。
あなたは自由でもなければ不自由でもない。
自由を作るためにあな ....
怖い人よ
あなたの視線はどこまでも遠く通っていき
あなたの声はどんな棘でも受け止める
水よりもさらに率先して低い位置へと流れる
怖い人よ
社会から一斉に降ってくる硬い種を見事に発芽さ ....
 詩を書く人たちは様々だ。だが、一部の詩人たちは何を書いても金太郎飴であり、そこに詩人独自の書法は見えこそすれ、詩の世界の深まりや人間洞察の深まり、思想の強度が見いだせないことがよくある。確かにそうい .... 求めていた職に就き、初めて出勤する朝、季節外れの冷たい雨が降っていた。雨は気が狂ったようにでたらめに地面を打ち付けているようにも思えたし、そのリズムに一定の規則があるかのように思えた。雨に .... 初めて現代詩を読んだのは、柏駅のビルにある書店で現代詩手帖を立ち読みしたときだった。当時私は19歳で、漠然と沢山の出会いを受け身で待っている孤独な少年だった。だが現代詩は私のそのような欠落を埋 .... ものを買うということは
自らの欠けた部分を見誤るということだ
見誤る隙間とは別の高みにものを置くということだ
本が届くコーヒーが届く椅子が届く
だが人は買うことではものを所有できない
 ....
証人を立てるんだ 例えば僕が今朝目玉焼きを食べたことについて しっかり覚えているし難しいことでもないんだけど でも証人を立てるんだ そのことが却って事実を不確かなものにするから 証人が必要なほど不確か .... 父は厳格な農夫だった。私は子供のころから農作業を手伝っていたが、効率の悪いやり方や、やる気のない態度、失敗に対して、父から厳しい叱責を受けた。収穫された桃を運搬する際にあやまって桃を落としてし .... 冬の初め、リンゴの収穫の合間に、友人の車に乗って文化センターの展示を見に行こうとした。時候の挨拶のような何気ない会話をしているうちに、車が急に左に寄って、コンクリートの壁に斜めにぶつかっていっ .... 古い人よ
あなたの残してきた足跡が
時間の湖に一つずつ落ちる音がして
僕はそこに誰にも使われなかった時計の針を見る
新しい村に深く棲み付きながら
あなたの姿は目に見える姿とは別の姿だ ....
火山灰で覆われた現代の都会から皆が脱走した
心の闇を共通の言語として用いて

田舎の畑を引き裂いて昇ってくる太陽に
心の闇を肥料としてくれてやった

錯乱した鋼鉄が動けないでいる
心 ....
もっとも善意に満ちた人々から、月光が射してくるように「詩人」と呼ばれ、もっとも無関心な人々から、どうでもいい荷物を落とすように「詩人」と呼ばれる。だが「詩人」という自称は北を向いた決意だったり南を .... 国家試験を受けられなくて
例えば人生の終焉などについて
小部屋の中の哲学を啜っていた私に
先生は声をかけてくれた
人生は終わった
人生とそれに接続する世界は終わった
終わったは ....
東京へゆくな


ふるさとの悪霊どもの歯ぐきから
おれはみつけた 水仙いろした泥の都
波のようにやさしく奇怪な発音で
馬車を売ろう 杉を買おう 革命はこわい

なきはらすきこりの娘は
 ....
色んな場所に旅行に行きたい
過ぎ去っていく景色を眺め
体の軌道が未知の空間を抉っていく
その新鮮な熱を肌で味わいたい
新しい人との出会いで
表情が更新されていくような
そんな旅行をしたい
 ....
散歩者たちが、特に詮索するのでもなく、歩行の余興のように視界の端にとらえておく果樹園。それは、少し中に入ればわかるが、空間を切り開き、うねるようにして迷宮を作り出している、風の身体によって隅々まで踏み .... 私は実家の南にある野菜畑で産まれた。私は幾重にも重なった肉の皮の中で、羊水に浸されながら、地下にへその緒を差し込んで、水分や養分を吸い上げて少しずつ成長した。その肉塊が十分熟したとき、肉の皮は一枚、ま ....  詩はなぜ「難しい」のだろうか。詩はなぜ「わからない」のだろうか。それは、「わかりやすい」文章が一義的であるのに対して、詩は多義的であるからだろう。解釈が一通りに容易に定まれば、何も難しいことはない。 ....  現代、私たちを取り巻く情報は過剰であり、かつ高速に過ぎ去っていく。そんな中で、私たちは一つ一つの物事に多くの時間やエネルギーを注げなくなっている。すると必然的に、一つ一つの物事の価値は薄くなり、その .... コーヒーカップを手に取ろうとして
指がないことに気付く
指の付け根には掌もなく
掌の元には腕もない
外では桜の花が咲いていた!
不穏な蜜で大気はべったりしていた!

ワープロを立ち上 ....
疲れたときには、生活の文法から四肢を解き放つといい。朝起きてご飯を食べて順番通りに本を読んでこの時間になれば外で働く、あの時間まで本を読んであのくらいまで仕事を終わらせる、そういう文法からするりと抜け ....

美しいものは汚されるためにあるのです。隠されたものは暴かれるためにあるのです。邂逅のように、再会のように、死別のように、僕はどのような重力とともにでもこの映像の糧の中を泳がなければならな ....
火山が地下に向かって噴火した 山の景色は何一つ変わらないけれど その地下では溶岩が地層を破壊し侵している その衝撃で地下の地球の各首脳は次々と会談を開き 押し寄せてくる溶岩による環境問題について議論し .... 実家の二階にある寝室、家具の匂いが強い部屋で、幼かった私はしきりに咳をしていた。肺から何もかもを洗い出し絞り出すかのように激しい咳をして、掛布団を小刻みに揺らしていた。脳を巡る血液は熱く、著しく濁って .... [梗概]
「yo-yoの作品の魅力を生み出している秩序付けられた混沌について書いた文章。」

http://yo-yo.blogzine.jp/poem/files/01.pdf

 詩のテ ....
愛されたかったと
声にも出さず 紙にも書かず
降りしきる錯乱に耐え
笑い立つ秩序を嘲り
愛という概念だけを知り
愛という無に向かって超越を繰り返した
生まれてからずっと孤独だったと
冷た ....
小さなあまりにも小さな


小さなあまりにも小さな
ことにかまけて
昆虫針でとめられた一羽の蝶のように
僕は身動きひとつできない
僕のまわりを
すべては無声映画のように流れてゆく

 ....
 私はこの一年ほどtwitterで詩を書くということをやってきた。twitter詩の特徴として、(1)非同一的であること、(2)公開性があること、(3)反応がリアルタイムであること、を挙げようと思う。 ....
こひもともひこさんの葉leafさんおすすめリスト(62)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 葉leaf自由詩314-8-19
自然- 葉leaf自由詩314-8-3
人へ- 葉leaf自由詩314-7-24
怖い人- 葉leaf自由詩314-5-18
詩の文脈化- 葉leaf散文(批評 ...814-4-5
冷雨- 葉leaf自由詩214-3-20
- 葉leaf自由詩514-3-10
買う- 葉leaf自由詩2+14-2-15
twitter- 葉leaf自由詩314-1-30
老い- 葉leaf自由詩713-12-17
被害- 葉leaf自由詩1113-12-11
古い人- 葉leaf自由詩613-12-6
心の闇- 葉leaf自由詩413-10-25
詩人- 葉leaf自由詩313-10-8
先生- 葉leaf自由詩613-10-2
谷川雁詩集_現代詩文庫を読む- 葉leaf散文(批評 ...3*13-9-21
本当のこと- 葉leaf自由詩513-8-1
果樹園- 葉leaf自由詩513-5-24
- 葉leaf自由詩713-5-24
山田亮太詩集『ジャイアントフィールド』について- 葉leaf散文(批評 ...9*13-5-19
傍観から批評へ- 葉leaf散文(批評 ...7+13-5-6
- 葉leaf自由詩213-4-15
疲れたときには- 葉leaf自由詩313-4-4
ふたつの終焉- 葉leaf自由詩413-3-5
twitter- 葉leaf自由詩213-2-3
風邪- 葉leaf自由詩413-2-1
【HHM参加作品】「yo-yo「紙のおじいちゃん」について」- 葉leaf散文(批評 ...713-1-15
- 葉leaf自由詩1012-12-6
黒田三郎詩集_現代詩文庫を読む- 葉leaf散文(批評 ...10*12-11-13
twitter詩- 葉leaf散文(批評 ...312-10-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する