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白濁する森で。

蜘蛛が
雨糸をゆらすと、
針の穴ほどの
光たちが
きらきら
溶けあい、
うっすらと
午前十時五十分の星座が
現れる。

欲情する樹々が。

目覚めている
　.... 影が
はるかな青を見上げて
さくら色のため息をつくとき
アスファルトに貼りつけられたおれたちは
光となって舞いあがる。

ぽっと頬をそめた月が
なよなよ　と
しだれかかってくるのは
　.... おまえは
いつでん
ドンカッチョんごて
目んまえのもんに
ガッバッて食いついて
辛抱ちゅうもんを知らん
だけん
いっちょんよかもんのでけんとたい

のさりたい
神さんのごたるひとの　.... ながい沈黙が饒舌をはらみ
言葉を産みおとすとき
海がきこえる。

海をついばむのは
歌を忘れて後ろの山にすてられた途端
歌いはじめたあの金糸雀でなければならない。　

瞬間という永遠が　.... 地獄門の陰のこわれた海のかなたに入学式は立っている。
蝶たちはずいぶん長い間待たされ、いっそのこと青虫に戻ろうか、とキャベツを背負って思っている。
鳥山が立つ海の深層には大きな迷いが泳いでいる。
　....

こひもともひこさんの草野大悟２さんおすすめリスト（5）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
太陽の骸	- 草野大悟 ...	自由詩	4	15-7-22
空の底	- 草野大悟 ...	自由詩	7	15-4-11
のさり	- 草野大悟 ...	自由詩	2*	14-12-12
言葉	- 草野大悟 ...	自由詩	4*	14-12-10
アジェリッド（湧き水）	- 草野大悟 ...	自由詩	5*	13-9-11

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