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遮断機が降りてじっと待つ
ここの踏切は駅の近くだから
電車はゆっくり通り過ぎるので
だいぶん待たされる
踏切の向こうにいる人もじっと待つ
がたんごとん
のろりそろり ....
頭からすっぽりと
覆面をした人たちが歩いている
何十年か前には
こんな恰好をした人たちはいなかったのに
今では当たり前になっている
街は砂で埋もれている
身体の中に ....
週に二、三回ほど通る道の豆腐屋さん
ほんのときたま買って帰る
綺麗な水の中でひっそり漂う豆腐や
甘くてじゅわっと口の中で広がるお揚げさん
グレープフルーツぐらいに大きくて
....
私は食事の後の洗いものが嫌いだけれど
洗濯は好きである
もう十年以上使っている洗濯機には
特別な愛着がある訳ではないけれど
頼りなさそうなのに音だけはでかく
ウォンウォン ....
静かな和音がこだまして
鼓膜をかすかに震わす
しかし携帯の履歴はなし
空耳のようだったかなあと
ふと
うしろをふりかえり空を見上げると
やっぱりどこかから
静 ....
途中の駅で降りてふらり
美味しい匂いがする
ラーメンずるり
からころころりと転がる
空のペットボトル
私のこころもからころころり
世界がくるり
飴玉くるむ大き ....
雪がひらひら
音符もひらひら
地面を濡らし小さな音を鳴らす
鳥が嬉しそうに鳴く
空からどんどん降ってくる
賑やかなパレードがはじまる
白い残響が地面を覆う
旅 ....
風が運んできたのか
優しい匂い
ほこほこ土が盛り上がり
暖かい感触
もうすぐかなと待ちわびて
木々が揺れる葉々が笑う
私は光を浴びて
川を心地良く流れて
....
今は何時頃だろうか
空模様はケチャップと
ウナギやらサンマの
かば焼きの皮の色が混じったような
ギトギト目を逸らしてしまう
私の心模様も
なんだか不愉快なことやら不 ....
おおらかでよく笑い
どこを見ているのかわからない優しい女性のように
いつもどこかで遠くからでもわかるように
こちらかあちらを向いてじっと佇んでいます
知らない街を心細く歩いていても
いつ ....
街を歩きながら
スナック菓子の箱を開けて
袋を破いて口に放り込むように
雑踏に落ちていくことばを拾い上げ
軽くて浮いていることばをつまんで
ひょいっとむしゃりことばを噛む ....
冷たい空から降ってくる
鮮やかな光
あんまり冷たいから
女の子はしかめっつら
行き交う人々に注がれる
輝く肌は薄くて一枚一枚剥がれてゆき
筋肉が想う心が躍動し
....
全自動
機械化された巨大な工場から
生み出されていくコンビーフの缶
ねじをくるくる回すように
側面の皮を剥ぎとっていけば
感覚がむきだしにされていく
フォークで突き ....
てのひらひらひら
紅葉ひらりひら
ほぅらほら
どこかでだれかが呼んでいるよ
重なり合った呼吸が
色を濃くしはぜる音
夕焼けが沈んでいくように
どこかに吸い込ま ....
緩やかなカーブを描いて
走って行く
空気の波が幾重にも重なって
丸みを帯びた優しさを生成する
気をつけてと
柔らかなハミングで
空気の波は震えて
白いガードレ ....
信州の秋まつりの露店で買った
ドイツ人の老婦人が作った
珍しい山の果実ジャム
店番をしている佇まいに吸い込まれ
若い頃はさぞかし美しかったに違いない
毎年自分たちだけが食 ....
見上げると木の葉はもう染まっている
風もずいぶんと冷たい
そうして
風で葉が落ちているのを
何も考えずに眺めていると
いつのまにか私が大切にしてきたことも
こうして ....
もくもくと
香ばしい
秋刀魚の焼く匂い
くんくんと
昨日の秋刀魚は美味しかったねぇと
家族が昨日の夕飯楽しそう
もう秋だね
うんそうだね
優しい匂いが私 ....
夏美かをるさんの灰泥軽茶さんおすすめリスト
(198)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
踏切にて
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灰泥軽茶
自由詩
9*
13-3-12
砂の街
-
灰泥軽茶
自由詩
13*
13-3-9
豆腐夫婦
-
灰泥軽茶
自由詩
5*
13-3-8
ロートル洗濯機
-
灰泥軽茶
自由詩
10*
13-3-7
蒼い影
-
灰泥軽茶
自由詩
5*
13-3-6
途中下車
-
灰泥軽茶
自由詩
7*
13-3-5
冬のパレード
-
灰泥軽茶
自由詩
6*
13-3-2
春じゃないかい
-
灰泥軽茶
自由詩
9*
13-3-1
空模様心模様
-
灰泥軽茶
自由詩
5*
13-2-24
たばこの看板
-
灰泥軽茶
自由詩
11*
13-2-19
むしゃりことば
-
灰泥軽茶
自由詩
5*
13-2-9
冬の躍動
-
灰泥軽茶
自由詩
12*
13-1-19
コンビーフコンビナート
-
灰泥軽茶
自由詩
5*
12-12-8
さようなら
-
灰泥軽茶
自由詩
10*
12-11-29
あなた想いのガードレール
-
灰泥軽茶
自由詩
6*
12-11-26
或るジャムと老婦人
-
灰泥軽茶
自由詩
5*
12-11-23
秋の飛翔
-
灰泥軽茶
自由詩
15*
12-11-9
もう秋だね
-
灰泥軽茶
自由詩
6*
12-9-24
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