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どこにも代わりのない
私だけの詩を描いてみたい
心のなかのもやもやがそう言う

私という存在が唯一無二のものならば
出てくる言葉もそうであるべきなのではないか
そうではないということは
 ....
最後の猫が死んだ
冬の夜に

耐え切れなかったのだ
冬の孤独に

私は春の真似事をして紙吹雪でとむらう
おまえにみせてやりたかったよ

桜が舞う空を
せめてこの世の美しい絵空事を
 ....
心のなかに埋まっている この磁石が 
引き寄せる

たとえばそれが砂漠に転がっている石ころだろうとも
たとえばそれが海を漂う明日をも知れぬ泡だろうとも
たとえばそれが誰も見向きもしないような ....
ほおづきのうすい衣に隠された中に在るのが心なのです

触れたならかすかに心寒くなるふかづめの指先のあやまち

みづぞこに沈んだ家のポストには時々手紙が届くそうです

白波がサーファーたちを ....
冬の夜
わたしのうでは母に貸すものと決まっていた
ほどかれたセーターの毛糸の輪を
うでに通してかかげていると
母はそのはしをくるくると巻き取って
毛糸玉を作る
単純な作業は退屈で よく居眠 ....
雨上がりの朝 音楽会は終わり あたりは拍手のように光っていた

──終演

濡れた落ち葉は閉じられた楽譜 土に還る日を待つのだろう

    ──静謐

鳥は何の疑問もなく冬へと向かう ....
わたしのなかに泣き女が棲んでいる
彼女はただ静寂なかなしみだけの世界にいる
声も持たずに泣いている
泣くという行為が彼女の全てであるように
花よ、咲くなと泣いている
花が、咲いたと泣いている ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている

朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る

陽が昇り
村人たちが起きる頃
 ....
柔らかい つのは
とても臆病

誰かに触れるたび
驚いたように
身を縮める

もうこれ以上傷つけあいたくないのです

この世がそんなに怖いなら
堅い殻の中に
ずっと眠っていればい ....
旅の途中で
人間という乗り物を選んだ時
わたしは
翼を捨てた

翔ぶ力を失うことと引き換えに
それに見合うだろうと
思える力を
もらったはずだった

後悔はしてないが
時々背中に ....
心が弱っているときは
余計なことが
 (巧妙に隠された冷たさとか)
見えてしまう
それで勝手に
傷ついたりする

心が弱っているときは
余分なことを
 (キャラメルのおまけとか)
 ....
闇がやってくる
やがて
海と空の境界線をうやむやにする
闇がやってくる

完全なる闇の中で
闇を知ることはできない

闇を知ることは簡単だ
ぼんやりとでも
灯りをともせばいい

 ....
治りかけの小さな傷は
ちょっと痒くなる

我慢できなくなって
その周りをおそるおそる掻いてみたりして

治ってしまえば
こんな小さな傷のことなど
きれいさっぱり忘れてしまうだろうに
 ....
出かけるのなら
帽子を被ってお行きなさい
いざという時には
バケツになるから

出かけるのなら
傘を持ってお行きなさい
空から降ってくるのは
優しい雨だけと限らないにしても

出か ....
多紀さんのそらの珊瑚さんおすすめリスト(44)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アルビノ- そらの珊 ...自由詩17*12-11-29
絵空事- そらの珊 ...自由詩1712-11-23
磁石- そらの珊 ...自由詩21*12-11-21
夜のステンドグラス- そらの珊 ...短歌10*12-11-18
ふゆのうで- そらの珊 ...自由詩23*12-11-16
冬鳥- そらの珊 ...自由詩2012-11-15
泣き女- そらの珊 ...自由詩1612-11-6
冬の朝のフローリング- そらの珊 ...自由詩20*12-10-19
柔らかい_つの- そらの珊 ...自由詩1612-10-16
肩甲骨- そらの珊 ...自由詩20*12-10-9
金木犀- そらの珊 ...自由詩15*12-10-8
夜光虫- そらの珊 ...自由詩17*12-10-6
メモワール- そらの珊 ...自由詩33*12-10-3
おせっかい- そらの珊 ...自由詩16+12-9-26

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