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安芸乃島関に似ているらしい私は両国へは足を踏み入れられないのだ。
カラダが自然に高脂肪食品へと向かうのは全人類の本能だと思っていた。
そんなのは現代人ではないらしい。それなら私は原人でいい。
本 ....
拝啓
自転車は風をさよなら過多に切りぬけて
そしてイヤホンの歌詞が
はっきりと飛び跳ねてしまう 不意の
踏みそこねたペダルに折り畳まれないように
ああ 忘れないように
妄想がイメージがスピ ....
( somewhere
両手をポケットにつっこんで歩く
暑いのに
もちろん握りしめたてのひらの筋には
さっき飲んだポカリが速攻溢れだして
素足のスニーカの時みたいにぐっちゃりして ....
小さな部屋から
見上げた夜空に
架空の乗り物
架空の星座
笑みのように燃えては飛び交う
カーニバル
カーニバル コンテニュー
小さないのち
小さなかたち
散り急ぐ ....
僕は、眠りに入ることで明日へ逃げ込んだ・・・
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った
その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
しゃららん
きみのあしくびについた
すずが 鳴るよ
うさぎの
耳とコンタクトレンズ
きみに似合うのはかろやかなプリエ
チュチュの波が
ひるがえれば
はるのうまれる
....
ストーン・サークルは僕が築いた
まだ北海道がサハリンとつながっていて
その向こうでシベリアと地続きの頃から ずっと
木は朽ちる 鉄は錆びる 文明は廃れる
人は死ぬ
あらゆるものが僕を ....
使いにくそうなきつねが
やいやい話しかけてくる
どうやら自分の使い勝手の良さを
アピールしてるようだ
あんまりうるさいので
試しに使おうとしたら
「使うな!」と怒り出した
仕方が ....
もはや目覚めていられないほどのモルヒネが姉の血管を巡っていた
ほんの少しだけこちら側に戻ってきて、彼女は何か呟いた
ラ・ファ・ミ ラ・ファ・ミ
何度も何度も聞き返した僕は、それが「ロバさん、 ....
こときり
それは一片の山が独りの溜息でさらりと崩されていくような!
こときり
それは深海の底の一握の砂が自重で潰れながらマリンスノーの夢を見るような!
こときり
それは小指の爪が出会う麒麟に ....
どうでもいいことの流れ着く浜辺で
どうでもいい流木に
どうでもいい曲線に
どうでもいい女のことを思い出す
浜辺で出会ったどうでもいい女が
どうでもいい空き瓶の中で
どうでもいい手紙を ....
朝起きたら
田中だった
田中くんおはよう
よう田中
あ 田中君だ
田中の言うことなら間違いない
田中さんこれ受け取ってください
下駄箱で告白までされる
本当の事を云 ....